CountrySoulの音楽台帳

管理人のお気に入りディスク紹介

♬Southern Comfort『Stir Don't Shake』(1972)

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10月も半ばを過ぎてから、関東地方もようやく暑さが和らぎ、秋らしくなってまいりました。皆さんも季節ごとに聴きたくなるアルバムって各々あるかと思いますが、私にとってこの時期になると必ず聴きたくなるアルバムがSouthern Comfortの『Stir Don't Shake』です。約2年ほどレコードプレーヤーがなかったので聴けていませんでしたが、この秋久々に聴くことが出来ました。このバンドの前身は、かのIain Matthewsがリーダーとして君臨し"Woodstock"などのヒット曲で有名なMatthews Southern Comfortでしたが、グループとして3枚のアルバムを発表した後、Iainは脱退してしまいました。彼は大変才能のあるミュージシャンですが、当時その活動はめまぐるしく変化しています。60年代後半に一時在籍していたFaiport Conventionに見切りをつけては自前のMatthews Southern Comfortを結成、それも2〜3年であっさり手放してソロ活動を始めたり、新たにPlainsongを結成したりと、まぁ忙しいキャラクターの持ち主でした。そのIain Matthewsが抜けた後、5人のメンバーでSouthern Comfortとして再出発をしましたが、Iainが抜けても音楽的に致命的になることはなく、英国人によるカントリーロックの解釈というコンセプトの元、良作を着実に発表していきます。本作はSouthern Comfortとしての3作目に当たります。私個人的にはアルバム全編で聴けるGordon Huntleyのペダルスティールの音が大好きで、言葉ではうまく表現できませんが、ナッシュヴィルのペダルスティールプレイヤーとはどこか違った味わいを感じるのです。英国とアメリカの風土の違いからなのか、晩秋の落葉を想起させるような哀愁を帯びたサウンドと言いますかね。また選曲については、私にとってはとにかく"Harvest"に尽きます。ご存知の通りNeil Youngのカバーですが、Neilのオリジナルより数百倍好きで、この1曲だけでこのアルバムは買いです!もちろん自分にっとってはですが(^^; カバー曲としては他にBeatlesのIf I FellやJessi Winchesterの"Yankee Lady"を取り上げたりと、従来のフォークロック、カントリーロック路線からポップな方向性も垣間見れます。このアルバムは長年CD化されませんでしたが、限定生産の紙ジャケCDで復刻されていますので、この手の音楽が好きなリスナーさんは、在庫があるうちに是非聴かれてみてください。今の時期にぴったりです♬


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