CountrySoulの音楽台帳

管理人のお気に入りディスク紹介

♬Pinmonkey『Pinmonkey』(2002)

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2000年代を迎え、当時のヒットカントリーがいよいよポップスのメインストリームにのし上がると、自分のような少々古いスタイルを好むリスナーにとっては少なからず戸惑いを感じたのではないでしょうか。また、当時は米国同時多発テロの直後で、やれタリバンをやっつけろ!だの、アメリカ人よ立ち上がれ!みたいな国威高揚を煽るような曲がヒットして、カントリーのスタイル変容共々嫌気がさしていたのを記憶しています。そんな状況の中、カントリーのメインストリームから少し視点を変えてみると、なかなか興味深いシンガーやグループに出会すことが出来ました。今回紹介するPinmonkeyもそんなグループの一つです。Michael Reynols(Vo,Gt)、Rick Schell(Dr)、Michael Jeffers(Ba)、Chad Jeffers(Lap Steel)の4人で結成され、インディーレーベルからファーストアルバム『Speak No Evil』を2002年に発売すると、メジャーレーベルBNAの幹部の目に留まり、同年にセカンドアルバムである『Pinmonkey』が発表されました。本作を初めて聴いたとき、自分は音作りやMichael Reynolsのヴォーカルから往年のPocoに近いものを感じたのですが、クレジットを除けばやはりPocoのRusty Youngがバンジョーマンドリンで参加していました。プロデュース面でアドバイスを受けていたのかもしれませんね。本作で個人的に一番のお気に入り曲は、アメリカの広大な大地を想起させるGwil Owen作の"Augusta"でしょうか。この曲はファーストアルバムにも収録されており、アレンジを変えた再録音となっています。日本人の感覚では作れないタイプの曲ですね。ちょっと意外なところではCindi Lauperの"I Drove All Night"のカバーや、Mavis Staples作の"Stay With Us"という曲を取り上げているのですが、この曲はMavis本人が歌っているのか確認してみたいところです♬


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