CountrySoulの音楽台帳

管理人のお気に入りディスク紹介

♬Tom Waits『Nighthawks at the Diner』(1975)

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もう20年近く前になるでしょうか。当時仲の良かった友人と大阪へ旅行に行った際、難波、梅田、心斎橋、日本橋など各地の中古レコード店を巡ってはアナログを買い漁っていました。大阪には3泊ほどしましたが、その間自分は合計40枚ほどのLPを買い込み、帰りは持ち歩けないほどの荷物を抱えながらクタクタになって帰宅したのを覚えています。その友人とは今は付き合いがありませんが、彼も音楽には詳しく、特にパンクやニューウェーブ系が得意分野で、彼からDavid BowieLou ReedRoxy MusicBrian Eno、Stranglersなどを教えてもらい、自分もかなり嵌りました。また、彼の影響でレコードプレーヤーやアンプ、スピーカーなど一式揃え、子供の頃以来のアナログを再び聴くようになりました。そして自分からは友人にカントリーを教えてあげて、彼はDolly Partonに見事に嵌りました笑。前置きがかなり長くなりましたが、当時の大阪中古レコード店巡りで一番多く買い込んだのがTom Waitsのアルバムでした。元々『Blue Valentine』のみCDで持っていましたが、この際初期のLPくらいは全て揃えてしまおうと思い、ファーストの『Closing Time』から'83年の『Swordfishtrombones』まで8枚一気に集めました。『Closing Time』の素晴らしさは各方面から評価されていますので言うまでもないことですが、この時期のアルパムを一通り聴いた限り、彼の作品には駄作がなく、やはり唯一無二の個性を持った素晴らしいアーティストだと思います。そしてブルースやジャズなどブラック系のミュージシャンに対するリスペクトはとても深いものがあると感じます。本作は3作目のアルバムでスタジオライブ盤として発売されたものですが、すべて未発表曲で占められています。ジャズカルテットをバックに終始ポエトリー・リーディングのスタイルで進められますが、Tom自身も曲によってピアノやギターを弾いています。この二枚組LPのハイライトでもある"Big Joe and Phantom 309"は、カントリーシンガーRed Sovineの1967年のヒット曲のカバーです。ヒッチハイカーとPhantom309を運転するBig Joeとの不思議な出会いをTomは感情豊かに詠みあげます。ところでRed Sovineのアルバムは持っていたかなとレコード棚を探したところ、かろうじてこの曲が入ったStardayのベスト盤のみ所持していました。とっくに忘れていましたよ、こんな曲♬笑


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